フローリング床をリフォームする場合、古いフローリングを解体するには壁周りや根太への注意やテクニックが必要になります。
ここでは、解体を避け、上から新しいフローリングを貼る二重張りの方法を紹介します。
フローリング床のリフォーム
古いフロアー床の特徴
リフォーム前のフロアーと呼ばれる合板の表面に単板を張り合わせた古い床板です。
40年以上前から使われている製品です。
リフォームをしたいフロアー床の場合、床の構造でも紹介した様に、根太に直接12mmのフロアー合板が釘打ちで貼られている事が多く、根太のピッチ間の支えが無い部分が湿気や老朽による合板の分離で、フワフワとした感触になっている事が殆どです。
床束が緩み、床全体に浮き沈みがあったり、 根太のシロアリや湿気による腐食で、極端な浮き沈みや、きしみが無い限り、 古い床板を下張りとして二重張りにするのが最良で簡単な方法です。
最近の住宅の床は二重張りが標準の方法です。
フロアーを貼る前の準備
貼る前に予めの、確認と事前準備が大切です。
リフォーム前の画像で確認してみます。
二重張りにする場合、現状の床より12mm上がります。
上がっても支障がない場合にだけこの方法が可能です。
- ドアや掃き出し窓の確認
入口ドアがバリアフリー対応で床との隙間が12mm以上ない場合はドアの調節も必要です。
入口ドアの敷居が12mm以上であればOKです。
掃き出し窓に接する床も12mmのアルミアングルや木製押さえが出来ればOKです。 - 巾木を外す
壁と床が接する部分にある60mm~100mm巾の巾木が外せる様であれば、外したほうが床が貼りやすく、綺麗に仕上がります。
但し、巾木の取り付けには幾つかの方法があり、入り巾木(壁材より内側にある巾木)は外せません。
クロス壁の上から貼り付けるビニール巾木は外せても再生が難しいです。
外せない場合や無理に外すよりは、後付けで新しい巾木の取り付けや同色のコーキング材で処理する方法もあります。 - 根太の位置を確認する
必ず、根太の位置を確認してケガキ線で位置が分かるようにして下さい。
根太の位置確認には、フロアーのジョイント部分から303mm(1尺)ピッチで印をして、金槌の音で確認するか、ビスを差し、位置を確認して下さい。 - 床を再固定する
根太の位置が確認出来れば、ビスや釘で古いフロアー床を固定して下さい。
かなり、きしみや浮き沈みが無くなるはずです。
フロアーの貼り方
フロアーの四方には凹凸のジョイント部分があり、不陸を防ぎます。
切断までに部屋の寸法を測り、仮並べとをして全体のイメージを掴んで下さい。
フロアー継ぎ目が根太の巾の中心になる様に壁からの長さを測り切断します。
各列で継ぐ位置を変えて継ぎ目が目立たない様にします。
固定は頭の小さい専用スクリュー釘とボンドを併用して固定します。
ボンドも専用の根太ボンドかウレタンボンドが最適ですが、木工ボンドは床鳴りや浮きが発生する事があるので、お勧めできません。
貼り終え後の仕上げ
- 事前準備で外した巾木の取り付け
上手く外せた場合には元通りに戻せます。
外せない場合や元通りに戻せない場合には新設で旧の巾木の上に取り付けて下さい。
天井周りに使う30mm~40mmタイプも同色であれば違和感はありません。
同色のコーキング材で埋める場合にはマスキングテープで、はみ出ないように細く目立たないように埋めて下さい。 - 敷居や額縁周りの隙間を埋める
マスキングテープで養生をして同色のコーキング材で埋めましょう。 - 掃き出し窓部分の見切り処理
木製押さえはフロアーを貼る前の取り付けが必要ですが、アルミアングルであれば、サッシと同色のアングルに薄い両面テープを貼り最後に取り付けが出来ます。
大工の親父からのワンポイントアドバイス
丸のこと角度定規、手のこがあれば出来る、床リフォームの方法にチャレンジしてみよう!
最後に
簡単に解説していますが、実際は全て条件が変わるので、同じ仕上げにはなりません。
DIYでリフォームに挑戦する以上、自己責任の範囲内で悩み、考え、楽しんで下さい。
分からない事は何なりとお尋ね下さい。