間伐材として伐採され、板状に粗挽きされた桧材を有効利用するために板材として加工してみました。
加工ができればDIYや日曜大工の用途にも広い利用が考えられます。
山で伐採、放置される事が多い間伐材について紹介します。
間伐材とは
そもそも、間伐材とは植林された桧や杉の中で育ちが悪かったり、密集した木を間引き残した木を大きく育てるために伐採された木材です。
戦後の国家プロジェクトとして全国で盛んに行われた、桧や杉の植林事業ですが、60年以上が経過した現在、外国産の大量伐採による安い輸入材に市場を奪われ林業が厳しい状況下、桧や杉の山が手入れされず放置状態になっています。
枝打ちや間伐等の手入れがされないと、地面への日当たりが悪く、鹿害と相応して下草も生えず、森林砂漠状態になった山が現状です。
たとへ間伐されても間伐材を山から市場に出すには余程の立地条件が良い場所でない限り採算が合わず山に放置され、豪雨等による流木で二次災害を引き起こしかねません。
間伐材の有効な利用法が広まることが早急に望まれます。
間伐材の加工
粗挽きされた桧の間伐材の丸み部分を取り、板幅を揃えて製材してみました。
曲がったり、育ちが悪く細いため、広い幅の板を作るのは困難ですが、60~100ミリ幅には製材でき、プレナ加工して、板目の綺麗な無節の桧材も確保できました
。
桧の板材は、抗菌作用と香り、色艶が良いので、DIYや日曜大工の作品、小物作品、床や壁材等に利用できそうです。
間伐材の利用法
桧や杉の間伐材は小幅な材を組合せた集成板に加工されたり、角材や節のあるフローリング等の製品として市場に出回っていますが需要を十分に満たしているとは言えません。
伐採条件の良い外国に比べ、日本の山は急勾配で奥が深く個人所有が多いため、伐採した木を出すために他人所有の土地の通行許可を得て木出しするか、ヘリコプターによる大掛かりな木出し作業が必要で、採算の合う質の良い木材だけが伐り出されてきました。
各地の森林組合等では伐採の便宜を図ろうと、林道を新たに整備していますが、新たな林道が、土砂崩れの誘因になっている場合もあるようです。
先日、TVで吉野杉や吉野桧で有名な奈良県の吉野から間伐材を利用した林道の整備方法が紹介されていました。
その場所で伐採した間伐材を土留めや林道の土の下に敷き水はけを良くして、土砂崩れを防ぐ新たな整備方法です。
考案をされた方はこの方法が全国に広まれば林道整備が進み、間伐材が利用され、採算の取れる植林伐採が進む事で、林業の活性化に繋がるだろうと語っておられました。
最後に
間伐材が有効利用され、日本中の宝の山が活性化され内需拡大に貢献できる日が 早く来る事を願っています。