波板の種類
亜鉛めっき鋼板(トタン)
古くからあるグレーやこげ茶色の亜鉛めっき鋼板(トタン)ですが、最近では焼付塗装で錆の発生も少なくなり工場や倉庫等に広く使われています。
波形のグレーやこげ茶色のトタンで、鋼板の厚みや長さの種類も豊富ですが、ホームセンターで購入出来るのは、6尺(1.8m)~10尺(3m)の長さが標準的です。
屋根や外壁に使用されます。
角波トタンは外壁に使用する、トタン板に山形や角形の突起があるプリント板から工場や倉庫の外壁に使用する長尺鋼板まで種類も豊富にあります。
住宅の外壁に使用される鋼板で、内部に断熱材が貼られています。
塩化ビニール製(塩ビ)ビニールトタン
価格も安く、柔らかく柔軟性があり、小屋や物置に使われてきました。
日曜大工にも使い易い波板です。
使用する釘も鉄釘にプラスチックの傘がついた傘釘が使われる事が多かったためプラスチックは硬化して無くなり、釘は錆て、下地まで腐食が進んでいる事が多くあります。
小屋や物置の屋根への使用はお奨め出来ません。
ポリカーボネート(ポリカ波板)
広く使われているのがポリカ波板です。
半透明の波板の片面にシートが貼られているので、シート面を太陽の当たらない側にする必要があります。
片面に目印のシートが貼られていますが、切断する際に、シート面が分からなくならない様、注意が必要です。
カラーは半透明でクリアー、ブロンズ、グレー、ブルー等があります。
乳白色や梨地のタイプは透けて見えにくいので小屋や物置の壁に適しています。
ホームセンターで購入出来るポリカ波板には、張替えの目安が10年のタイプや太陽面の指定が無く、薄くてペラペラで軽く両面利用出来るタイプまで出回っていますので、屋根や壁等の使用目的に合わせて選ぶ必要があります。
波板の貼り方
波板の両端は、ポリカ波板と波トタンで形状が違います。
ポリカ波板は画像のように、両端が波の谷底と山の部分になっています。
俗に端が波の谷底部分を被せ、山の部分をすくいと表現しています。
ポリカ波板は1枚の波板の端が被せとすくいになっていますが、波トタンの場合には1枚の両端がすくいと被せに別けられ、すくいの波トタンと被せの波トタンを交互に貼りながら2枚でセットになります。
波トタンを貼る場合には、すくい、被せの確認を怠ると、片方が偏って残り兼ねません。
貼る前に、すくい、被せの枚数確認をしておいて下さい。
屋根に波板を貼る
木下地の場合はステンレス傘釘を使用します。
山の頂点に山がへこまない程度まで打ち込みます。
ポリカ波板は半透明で内部が明るいのですが、物置などで陽射しを抑えたい場合には亜鉛めっき鋼板(トタン)と併用する事も可能ですが、トタンの波ピッチとポリカ波板の波ピッチが違う場合、縦継ぎには注意が必要です。
屋根の波板を張り替える場合の注意点
屋根の波板を張り替える場合、木下地の横胴縁や垂木が腐食して釘やビスが効きにくい場合があります。
胴縁や垂木を新しく取り替えるか、横に添える等の工夫が必要です。
垂木のピッチが450ミリ以上や古い胴縁のピッチが300ミリ以上に広い場合、中間に胴縁や垂木を加えて下さい。
木下地を新しく取り替える場合にも、垂木や胴縁のピッチを参考にして下さい。
カーポートやベランダ屋根の骨組みがアルミ等金属の場合、画像の様な金属下地専用の波板スクリューネジが有ります。
下穴不要で直接固定出来ますので、フックの間隔が広い場合や風でバタバタする場合に補強に利用して下さい。
壁コーナー処理の方法と固定や打ち方
壁に波板を貼る場合、コーナー(角)部分の処理の修め方や終い方にも幾つかの方法が考えられます
この方法は加工も容易で雨の染みこみもありませんが別途、コーナー鉄板が必要な事と鉄板のカラーが雰囲気を損ねる場合もあります。
予め、波板を20センチ幅に切リ、波板の山部分を直角に折り曲げ、コーナーに充てがい、山部分が合う様に壁の波板の張り始めを決める。
被せ部分を角よりはみ出し気味に貼り、互いの被せを重ね気味にして雨の染みこみを防ぎます。
すべてのコーナーを被せで重ねる事は無理なので、目立つコーナーか重要なコーナーにする。
1ヶ所のコーナー部分は貼れますが、すべてのコーナーに上手く山部分が合うとは限りません。
コーナー部分が4ヶ所あればコーナー鉄板、2ヶ所であれば折り曲げか、被せで重ねる方法が考えられます。
波板の切り方や切断道具
波板の切断や加工にはハサミやのこぎり、サンダーを波板の種類や用途で使い分けます。
画像は左から鉄板用万能ハサミ、ステンレスも切れる万能ハサミ、波板形状に合った波板ハサミ、カネキリノコ、目の細かい手のこ、金属刃のサンダーです。
ポリカ波板は画像の道具全てや電動丸のこで切断が可能です。
早く、安全で正確に切るには、万能ハサミと波板ハサミがお薦めです。
波トタンの場合には金属刃のサンダーも利用できますが、万能ハサミと波板ハサミがお薦めです。
波板ハサミは特殊な形状でプロ専用でしたが、最近はホームセンターで購入が可能です。
波板を横に切る場合には波板ハサミ、波板を縦に切る場合には万能ハサミを使います。
最後に
塩ビ波板とポリカ波板の加工や貼り方に違いはありません。
価格の差よりも耐久性の差を優先してポリカ波板を使用する事をお奨めします。
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