化粧棚や本棚、テーブル、カウンター等を完成させたが、ビスや釘の頭が目立ってしまう事があります。
特に、テーブルやカウンターの天板はビスや釘の頭を見せたくないですね!
ホームセンターで見かける桧や杉の丸棒を使って、ビスを隠す方法を紹介します。
丸棒を使って、ビスを隠す方法
丸棒を手作りするには、良く切れるノミやかんなが必要ですし、根気よく作業する必要があります。
ホームセンターでも、多くの種類の木製丸棒材を安価で入手できる様になりました。
ホームセンターで購入した丸棒を使って、ビスの頭を隠し、目立たなくして、生地を生かした塗装をすれば、丈夫で綺麗な作品に仕上がります。
ビス止めの手順
画像は下穴用キリと丸棒用キリの種類です。
化粧材をビス止めする場合、ビスより少し細いキリで下穴を開けますが、丸棒を打ち込む場合、先に丸棒と同じか1mm程細い木工キリを使い、5mm~10mmの深さの穴を開けます。
下穴を先に開けると丸棒用のキリの中心がぶれ、綺麗な丸になりません。
穴の深さは材料の厚みの半分以下にして下さい。
深すぎると、ビスの締め付け効果がなくなります。
その後に下穴を開けます。
ダボ穴専用キリは一定の深さ以上に掘れないので安心です。
木製ダボ、棚受けダボ、埋木等に利用できます。
丸棒を打ち込む際の注意点
今回は、9mmのダボ穴専用キリと10mmの市販の桧の丸棒を使います。
丸棒を打ち込む際には先端を面取して入りやすくしておきます。
木工ボンドを丸棒に塗っておきます。
丸棒の木の目(年輪)を化粧材の木の目(流れ)と合わせると目立ちにくくなります。
ダボ切り専用のこぎりによる丸棒の切断
丸棒をしっかりと打ち込んだ後、化粧材に沿って切断します。
切断後、のこぎりや化粧材の木工ボンドを湿らしたウエスで拭き取ります。
のこぎり面に木工ボンドが付いて固まれば切れなくなりますし、化粧材は塗装の吸い込みが悪くなりますので、必ず拭き取って下さい。
丸棒を切断するのに便利なダボ切り専用のこぎりにはアサリが無く、化粧材に押し当てて切っても傷が付きません。
専用のこぎりが出回る以前は通常のアサリのあるのこぎりを、化粧材から浮かして切断し、打ち込むか、削り合わす方法でした。
ホームセンターで比較的安価で入手できますが、大工さんや木工家具等のプロが重宝するのこぎりです。
ビスを多く使う住宅建築の化粧材施工には無くてはならない便利な道具です。
画像は丸棒によるビスの頭を埋めた見本です。
左が木目を揃えた丸棒、中央がビスのまま、右が木目を気にせず打ち込んだ丸棒です。
この3通りで木肌を生かしたオイルステインやワックスがけをした場合を想像すれば、ちょっとした気配りが仕上がりの善し悪しを左右する事が理解できると思います。
丸棒の他の利用と埋木方法
桧の間伐材を利用したフローリングは節がアクセントになり、ワックスがけをすると艶が出て綺麗に仕上がりますが、節の一部が欠けたり、穴が開く事があり、工場の製造段階で既に埋木がされている製品もあります。
画像の左は節の一部が欠けています。右は埋木がされている製品です。
節の埋木には、梅の枝等が使われます。柱やテーブルの傷跡も丸棒で埋木も可能です。
虫食いの跡やシロアリ駆除剤注入用の小さい穴も爪楊枝や割り箸で埋木も可能です。
最後に
太い丸棒の活用は収納棚の柱や手すり他様々な利用法が考えられます。
オシャレな活用法を考えてみて下さい。
大工の親父からのワンポイントアドバイス
ダボ切り専用のこぎりの使用と木目を揃える事が綺麗に仕上げるポイントだよ!